おいしい日本酒の買い方

 以前に書いた、『おいしい日本酒の選び方』では、日本酒が豊富な居酒屋(飲食店)でのオススメの注文方法を記事にした。
 今回は、飲食店から場所を移して、自宅飲みに必須の、「おいしい日本酒の買い方」を記事にしたいと思う。
 あくまで、僕のオススメの方法をご紹介するだけなので、参考程度に読み進めていただきたい。

選ぶのが難しい理由

 居酒屋で日本酒を注文するよりも、お店で日本酒を購入するほうが、よっぽど難しいのだ。
 それは、ひとえに値段の問題である。
 せっかく購入するのだから、できるだけ価格を安く抑えたいだろう。

 1杯500円の日本酒を注文して好みじゃなかった場合と、1本1500円の日本酒を購入して好みじゃなかった場合では、後者の方がショックが大きい。
 慎重に好みの日本酒を選びたくなるのも当然だ。
 だから選ぶのが難しい。

 先の記事でも書いたように、好みじゃない日本酒を選んでも、「こんなものもあるのか~」と気楽に受け入れることができれば、どんな日本酒を選んだとしても楽しめるのだけど――。

 それを言い出したら、今回の記事は本末転倒になる。
 よろしければ、もう少々お付き合いいただきたい。

 好みの日本酒に狙いを定めて選ぶ、オススメの方法をご紹介しようではないか。

どこで買うのか?

 いまや、酒屋さんはもちろん、スーパーでも、コンビニでも、どこでも日本酒は売っている。
 まず前提として知っておいてほしいことは……「どこで買ってもいい」ということ。

 好みは人それぞれだし、コンビニにもおいしい日本酒は売っている。
 実際に、千葉県習志野市にあるコンビニでは、日本酒の品揃えが圧倒的だ。

 まぁ、このコンビニは特例としても、どこのコンビニにも、おいしい日本酒はある。
 ただし、直射日光が当たるような、明らかに保存状態として良くないところは避けた方がいいだろう。

 だから、コンビニでもスーパーでも、どこで買ってもいい。
 でも僕がオススメするのは、やはり酒屋さん。
 酒屋さんには、お酒のことをよく知る店員さんがいることが大きなポイントだ。

 服でたとえると、わかりやすい。
 Tシャツを買うのにスーパーの一角にある衣料品売り場で買うのもいいけど、アパレル店員さんのいる服屋さんで買うほうが選びやすいだろう。それと一緒だ。

酒屋さんに行ったなら

 さて、舞台は酒屋さんだ。
 ここからは僕の、オススメの買い物方法をご紹介する。

試飲をする
 もし試飲ができるならば、迷わずしよう。
 実際に飲んでみれば、それが探している日本酒なのか一目瞭然だ。
 またも服屋さんのたとえだが、やはり試着すれば、自分に似合うかどうか、わかるだろう。

店員さんに聞く
 自分一人で決める必要はない。
 酒屋さんには、その道のプロがいる。自分の好み、探しているお酒の特徴を話して、いくつか候補を選んでもらおう。

 僕のオススメの聞き方としては、「コストパフォーマンスが高いものをください」だ。
 ただ単純に安いものというわけではなく、このおいしさでこの値段!? というようなものに出合える。個人的には、この聞き方は間違いないと思っている。

ジャケ買い
 先の記事と重複するのだけど、見た目の好みで選ぶのも、おもしろい。
 なんとなく、このラベルデザインが好きだから。そんな理由でいい。
 もっと自由に、もっと優しい気持ちで選んでみよう。

 以上が、僕のオススメの日本酒購入方法だ。
 「コスパが高いもの」という聞き方なんかは、斬新だったかもしれない。
 日本酒を購入される際は、参考にしてみてはいかがだろうか。

もう1つのオススメ

 上記の、酒屋さんでのオススメの購入方法をお伝えしたところで終わっても、記事として成り立つのだけれど、実は、もう1つ、オススメの購入方法がある。

 酒蔵で直接購入する方法だ。
 すべての酒蔵ではないけれど、その場で直接購入できるところがある。
 酒蔵見学や酒蔵体験ができるところなら、そのあとに、おみやげ感覚で購入するのもいいだろう。

 日本酒を飲むとき、そのお酒の味わいだけでなく、それをつくる人、売る人、いろいろな人のストーリーをも味わっていると思う。
 自分自身が、わざわざ酒蔵を訪れること、見学すること、体験することで、既存の日本酒にもう一筋のストーリーが加わる。
 他人ごとから自分ごとになる。

 これがもう1つの、僕がオススメする、おいしい日本酒の買い方である。

この記事を書いた経緯

 先日、日本酒の買い方に関する、ある記事を読んで、僕は寂しくなった。
 日本酒を愛しているはずの人の言葉で、「こんな日本酒は買ってはいけない」といったようなことが書かれていた。

 たとえば買ってはいけない理由が、「保存状態が悪いから」だったら納得する。
 いや、そういう要素も踏まえての記事だけど、それはなかなか伝わらないだろう。
 その人の偏見が多く見受けられた。「伏見や灘のお酒はダメ」というような……

 良いように言うと、「レベルが高すぎる記事」だ。
 日本酒のことに詳しい人でなければ、その意図は汲み取れないだろうから。
 にも関わらず、読者ターゲットは日本酒ビギナーに向いていたので、僕は違和感を覚えた。

 その人が書かれた他の記事は、いつも楽しく読ませてもらっているし、尊敬もしている。
 今回、問題に思った記事も、言わんとされていることは共感できるし、お酒選びに失敗してほしくないという気持ちから、いまの僕のように反論されることを覚悟で、踏み込んで書かれているのだろうと思う。

 でも、それは、日本酒の可能性を狭めているんじゃないかな――。

 買ってはいけない日本酒なんてないし、前に、『日本酒×お寿司』でも書いたけど、大手メーカーの清酒であっても輝ける場所があると思っている。
 普通酒がいけないわけでもない。
 その人も、そんなことは重々わかっているだろう。

 僕のこんな考え方なんて甘いと言われるかもしれないけど、まだまだ可能性を狭めるときじゃないと思う。
 インパクトのあるタイトルにした方が読んでもらえるかもしれないが、残念ながら、その記事には、ずっと優しさが見当たらなかった。

 寂しくなったので、今回、僕なりの「日本酒の買い方」を書いた。

 きっと、その人と同じような考え方なのだけど、「買ってはいけない」って言うより、「こういうのがオススメ」って言ったほうが……日本酒が、おもしろくなると思ったのだ。

 ただ願う。
 みなさんが是非、おいしい日本酒を買えますように。

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