二つの意味でマリアージュ

マリアージュ(mariage)……フランス語で「結婚」のこと。

 友人の結婚式に出席させてもらった。
 披露宴のドリンクメニューにおいて、奈良豊澤酒造『貴仙寿吉兆』を発見。
 さすが、会場が奈良県とあって、奈良の地酒を置くという素晴らしいチョイスだ。

 大和西大寺駅構内にある、奈良豊澤酒造の直営店『立呑み処 蔵元豊祝(ほうしゅく)』では、僕は乗り換え待ちが10分以上あるときは必ず立ち寄って1杯飲むようにしている。

 表現が正しいかわからないけど、「おやつ感覚」で、飲むことができるので、仕事終わりの時間帯や、夕飯前なんかにも、軽く飲むことができる。
 近鉄奈良駅や近鉄大阪難波駅構内にもあるので、是非立ち寄っていただきたい。

 詳細はこちら→奈良豊澤酒造株式会社

環境の変化と味わいの変化


 僕は上記のお店で、『貴仙寿吉兆』を何度も飲んだことがある。
 どんな料理にも合わせやすいし、アテがなくてもお酒そのものの味に存在感があるので、いつも好んで飲んでいる。

 今回は結婚披露宴という席でのお酒。
 いつもの立ち飲みとは、また違った環境だ。

 こういった場で飲むと、いつもと味が少し違って感じる。
 どちらも同じお酒だし、どちらもおいしいのだけど、なにかが違う。

 ……表情だ。
 同じ顔をしていても、そのときの感情によって表情が変わるように、同じお酒を飲んでいても、そのときの環境によって表情が変わる。

 あらためて知っておいてもらいたい。
「日本酒は、環境によって味わいが変化するもの」

 なにを飲むかだけを考えるのではなく、それを取り巻く環境によっても味わいが変化することを知っておくと、さらにおいしい日本酒を飲むことができる。

 日本酒をより楽しむために、「環境」という視点を持つことをオススメしたい。

他人が夫婦になるように


 披露宴の食事は、洋食のコースだった。

・焼き茄子のムース イクラ添え
・キハダマグロのカルパッチョ
・オマールエビのロワイヤル

 日本酒はその名の通り、日本のお酒なので、和食と合わせるのがベターである。
 じゃあ洋食に合わないのかというと、そんなことはない。
 フランス料理、イタリア料理、中華にエスニック、工夫次第で、どんなものにでも合わせることができる。

 このブログでいつも言っているけど、日本酒には「柔軟性」がある。
 僕が日本酒を好きな理由の大きな要素が、その柔軟性だ。
 日本酒に合わない料理はない! と断言している。

 結婚とは、なにもかも違う他人が、夫婦になること。家族になること。

 日本酒と洋食は、合わせ方によって、さらにおいしさが増す。
 こんなふうに、別々のものが1つのものとなり、輝きが増す様子を、結婚にたとえて、「マリアージュ」と呼ぶ。

 結婚式では人知れず涙したのだけど、おいしい日本酒を飲んで酔っ払っていたからだと、ここではいいわけさせてほしい。

 どんな愛を注ぎ合えば、あんなに力強く素敵な夫婦になれるのだろうか。
 どんな工夫をすれば、より一層おいしい食事に変化できるのだろうか。

 独身の僕にとっては、まだまだ遠いマリアージュ。
 ――あ、これは日本酒の話である。

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